ペットと泊まれるホテルを経営している知人が、人里少し離れた眺めのいい場所を求めて東奔西走しているのに出会った。別荘用かと尋ねたらペットの終息地を造りたいとのこと▼知人は島のクリーンセンターの駐車場で家族同様に大事にされてきただろうペットの死骸を抱えて別れを惜しむ市民を見かけ、ペットの最期がごみ焼却場では、あまりにもつれないと一念発起、ペット用火葬場と墓地公園を計画した由。需要が伴わなければ採算面では厳しいが市民の役に立てればと話す▼新築された石垣市の新火葬場計画でペット用が併置されなかったのは利用料などの課題もあったと思うが、住民の声があれば行政は応えるべきではなかったかとも▼生真面目な知人は、この間奔走し土地を確保、工事は完了間近と聞く。運営面での課題は適正な利用料。最近では一人住まいのお年寄りがペットを残したままでは死にきれないと、ペット保険や飼育費を積み第三者に託して逝く例もあるようだ▼わが家にも犬3頭と猫2匹が住む。彼らも年々歳をとり、ゆくゆくは死んでしまうのに、今日明日ではないことをいいことに、朝になったら水と餌を与え、じゃれあうのみで深刻に考えたことがない▼子ども同様にかわいいペット。ごみで出しておしまいでは、無慈悲か。(仲間清隆)
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