石垣市教育委員会(石垣安志教育長)は26日、石垣市史資料編近代8「大浜町・石垣市合併関係資料集」を発刊したと発表した。1964年の合併に関わった人たちからの聞き取りや大浜町の行政記録、当時の地元紙掲載記事などで構成。2012年に小委員会を立ち上げて以降、資料の収集や原稿作成、審議、点検を経て5年目で完成した。合併50周年の14年に編さんする予定だったが、間に合わなかっため、市制施行70周年事業として発刊した。
市史編集課によると、合併関係資料を1冊にまとめたのは今回が初めてで、県内の市町村史でも例が少ない。市教委で会見した市史編集委員会の石垣繁委員長は「昭和の合併では八重山が最後で特色がある。全県的にもない貴重な資料集と思っている」と自信をのぞかせた。
石垣教育長は「学校関係に配布して教員にも利用してもらい、歴史を知る上で取り入れるなど大いに活用してもらいたい」、中山義隆市長は「紆余(うよ)曲折を経て合併がなされ、今日の石垣市があることを同資料集を通じて市民に広く知っていただきたい」と述べた。
同資料集は600部発行。約200部を資料の提供者や証言者、小中高校、市立図書館、八重山博物館、県立図書館、国立国会図書館などに寄贈する。約400部を販売予定で、市内と本島の書店で年明けから購入可能となる。価格は3,000円(税抜き)。問い合わせは市教委市史編集課(82ー1252)。