税関空港指定の新石垣空港から香港への国際航空貨物が19日、初輸出された。貨物を一時保管する保税地域が整備されていないなどの課題もあるが、島の特産品を海外へ直接輸出する輸送経路が形となり、島の経済振興発展に新たな道が開かれた。同日、島の特産品約630㌔を積んだ石垣ー香港の直行便が、関係者の期待を背負い空港を飛び立った。
初輸出を前に、セレモニーで特産品プロモーション事業主催者を代表して、中山義隆市長が「新石垣空港から初となる国際航空貨物の輸出が実現し、地域活性化を推進する新しい一㌻となる」とあいさつ。
香港エクスプレスのトーマス・ミウ カーゴマネージャーは「石垣島の貴重な品々を香港という世界最大の国際航空貨物ハブへと輸送する。島の産品が香港の消費者へ歓迎されるのは間違いない」と初輸出を祝った。
石垣市特産品振興協同組合の宮城龍二代表理事は「事業者単位で輸出手続きをせず、特産品振興協同組合のような組織がまとめて必要な手続きをし、手数料の分割化などができれば。これを機に輸出と観光産業の利便化を図りたい」と喜んだ。
初輸出された特産品は、今月24日から始まる香港フードフェスティバルに出展される。
国際貨物の輸送費は1㌔200円で、このうち市が1㌔当り30円を補助し、実質負担は170円(通関手数料は別途)。来年3月27日まで毎週火曜日に輸出される。輸出者は4日前(金曜日)の正午までに仮設の蔵置場所へ搬入となる。