最近の車の進化には驚かされる。電気、エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド、障害物を感知して車が自動でブレーキをかけるシステムを導入した車両などさまざま。自動運転車の開発も進んでいる▼燃費も軽自動車でリッター30㌔オーバー、普通自動車でもハイブリッド車では40㌔に迫る時代になった。そうなるともはや車ではなく、バイク感覚だ。一昔前、小型車の燃費が10㌔前後だった時代を考えると、驚くべき進化だ▼だが、車好きにとっては何か物足りなさを感じるのではないか。移動手段としては格段に進歩したが、その半面、車を運転する楽しさが失われているように思う。車が洗練されるあまり個性が薄れていくのは寂しい▼東京では、現在の自動車技術の粋を集めた「東京モーターショー2013」が開催されている。国内14社、海外18社が、新型車や未来の車に対する考えを形にした「コンセプトカー」などを多数出展している▼今年は、水素を燃料とする燃料電池車を中心としたEV車や家庭の電気を使い充電できるプラグインハイブリッドなど、近未来のエコカーが目白押しだ▼車はどこまで進化するのだろうか。こと、燃費に関しては、スクーターを抜き、燃費の良さで知られるスーパーカブに迫る車の出現も期待できそうだ。(下野宏一)
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