第43回八重山毎日駅伝競走大会は3日、悪天候の中、19チーム304人が地域の誇りと期待を背負って懸命にタスキをつないだ。沿道では、傘や雨具を身につけた地域住民らが太鼓やドラを打ち鳴らして声援を送り、選手たちの懸命な走りを後押しした。
コースには、応援団がチームののぼりや横断幕を持って立ち、監督車からは「エッサッ!ホイサッ!」の掛け声で、選手らの走りを支えた。
上地翔太郎選手、上地瑠選手と、2人の孫が出場した上地哲子さん(65)は「まだ後ろだがよく頑張っている」と興奮、「新城はチーム練習も難しいが、参加することに意義がある」と満面の笑みを見せ、レースの後を追った。
「2チームが争っています」「さあ、もう少しです。頑張りました」。伊原間・新垣商店前では、根間建有さん(53)の実況中継アナウンスがこだました。力走する選手たちを少しでも応援し、ねぎらいたいと5年ほど前からマイクを握り続け、この声が大会の風物詩になっている。「平久保からも応援に来る。他チームも一緒に駅伝を盛り上げたい」と話した。
川平には、熊坂泰磨さん(39)ら家族が同僚の宍田紀夫選手の応援に駆け付けた。家族で石垣島に越して1年半ほど。「きのうはのど自慢予選にも応援に来てくれた。いつも支えてもらいありがとう」と、雨天の完走に感極まった。
シード線では、又吉康さん(86)=石垣=が、沿道から身を乗り出して孫の良太郎選手にエールを送った。「毎年ここで応援しているが、ことしは用事が終わったので駆け付けた。寒い中いい走りをしていた」とたたえた。