八重山高校郷土芸能部(名嘉夏海部長、部員23人)が30日、ハワイの慈光園(じこうえん)本願寺で交流公演を行う。沖縄の伝統芸能を守ろうと、ハワイや沖縄本島で公演を行っている「御冠船(うくゎんしん)歌舞団」(エリック和多代表)が昨年11月に同部と交流したことがきっかけで実現した。
一行は26日に出発し、4月4日までの10日間、ホノルル市などに滞在。公演では「鷲ぬ鳥節」「高那節」「黒島口説」などのほか、7月に茨城県で開かれる全国大会に向けて準備中の「今日が日ば、黄金日ば」も披露する計画。
ホームステイも行い、ハワイの歴史を学んだり、現地の学生と交流したりする。
同団の11人は17日午後、八重高で同部を見学。エリック和多代表は「(同部は)全国でも活躍しており、初めて見た時、その素晴らしさに驚いた」と述べ、「ハワイでは歴史や方言を学ぶ授業が充実しているが、八重山はあまりそうではない。交流の中でその大切さと継承していくことの意味を感じ取ってほしい」と話した。
名嘉部長(2年)は「海外での公演なので、日本代表という気持ちを持ち、八重山にも素晴らしい芸能があることを感じてもらえるよう精いっぱい歌や踊りで表現したい」と意気込んだ。
本成浩校長は「外国からオファーがかかったのは頑張ってきた成果が認められたということ。生徒も注目されることでさらに成長すると思う」と話した。