「島歌の風に乗せ 未来へつなぐ 伝統文化」をテーマに第23回八重山地区中学校総合文化祭(八重山地区中学校文化連盟主催)が18日、石垣市民会館大ホールを主会場に開催された。3市町の中学生1600人余が舞台と展示の部で日ごろの文化活動の成果を示し、詰めかけた保護者や地域住民らを魅了した。
12月9、10日に沖縄市民会館などで開かれる県中学校総合文化祭には竹富、石垣の郷土芸能2点が派遣される。
舞台の部は15校の約600人が出演。与那国・白保・名蔵・石垣・石垣第二・大浜の6校選抜者による祝歌「鷲ぬ鳥節」「でんさ節」で華やかに幕開けし、竹富が島のフクギやゲットウで染め上げた布を使って創作芸能「祈り~穣かな大地~」、石垣の郷土芸能部は八重山の海の幸や恵みを題材とした演目「豊漁の喜び」などを生き生きと繰り広げた。
西表が神事「節祭(シチ)」で奉納される西表祖納発祥の「西表口説」・干立発祥の「フタデ村節」を披露すると、八重山特別支援学校の生徒15人は人気歌謡曲に合わせて軽やかにダンスし、会場から盛んな拍手が送られた。
展示の部では、美術や社会、総合など八つのテーマに分かれて修学旅行の思い出や福祉体験をつづった壁新聞、サンゴのランプシェード、版画などの自信作1200点以上が並んだ。
同地区中文祭のテーマとポスターの部入賞者の表彰もあった。
開会セレモニーで、同連盟会長で大浜中学校校長の友利始夫氏が「きょうを機に中学生らしい文化活動への意欲と実践力をさらに高めてほしい」とあいさつ。
久部良3年の城間美栄さんが生徒を代表し、「今を生きる私たちの手で、受け継がれた伝統を発展・進化させ、次の世代へとつないでいきましょう」と力強く宣言した。
大浜2年の小林遥野香さん(14)は「美術作品などを見て、色遣いがさまざまですごいなと思う。創芸部なので刺激になる」と話した。
同中文祭は、中学校における創造活動の充実と文化活動に資するとともに、相互の交流を深めることを目的に開催されている。
入賞者は次の皆さん。
◇テーマの部▽優秀賞=迎里快嗣(白保2年)▽優良賞=南慎之輔(石垣第二1年)▽佳作=黒島椎菜(同2年)
◇ポスターの部▽優良賞=川満凜(石垣第二3年)▽佳作=新城愛葉(同3年)