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障がい者と健常者ともにやさしい暮らし方を探る石垣市制施行70周年記念事業の講演会「障がい者福祉を考える市民のつどい」が12日午後、石垣市民会館中ホールで開かれ、市民ら214人が「共生社会」をキーワードに言語としての手話に理解を深めた。
先天性の聴覚障害と三半規管に機能障害がある久米島町福祉課の安里友希氏は「これまでの私・いまの私・これからの私」と題し、自身の半生などを紹介。
安里氏は「星はキラキラし、雪はしんしん降り、ライトはピカッと光る。全て音がするもので、世界は騒音にあふれていると思っていた」と話し、「何げないしぐさでも共通認識がないとケンカが起こりやすく、幼少期はよく誤解を招いていた」と振り返った。
意思疎通の手段として、口話と手話に触れ、「ずっと人の口の動きを追わなければならない口話は大変。やっぱり手話で話せるとうれしい」と吐露。
安里氏は「共生社会は障害の有無や年齢、性別関係なく、皆が一緒に支え合って生きていく社会。障がい者が守られてばかりの存在ではなく、要支援者が支援者へ。何もできないではなく、『何ができるかな』と考えることから始めてほしい」と伝えた。
現在、挑戦している打楽器「ジャンベ」の腕前も披露し、「音楽は振動で楽しめる」と会場で風船を配布。来場者は風船を胸に抱え、安里氏の打音に伴い伝導する音の振動も体感した。
講演会の冒頭、中山義隆石垣市長は時折手話を交えながら「みんなが暮らしやすいまち、うれしい市、楽しい市、石垣市を目指したい」とあいさつした。