大きな冠羽と翼のしま模様が美しいヤツガシラが郡内各地に飛来している。
15日午後、石垣島北部で観察されたヤツガシラは芝生を忙しそうに歩き回りながら、細長く曲がったくちばしを地中にさし込み、小さな虫などを捕まえていた。時折、小さく「ポポポポッ」と鳴く声も聞かれた。
北の繁殖地を目指して渡っていくため、石垣島には数日間しか滞在せず、いつどこに現れるかも分からず、気まぐれだ。
ヤツガシラは世界で1科1種の珍鳥。全長約28㌢、翼は開長約46㌢。飛び方は波状飛行でひらひらと優雅に舞い、翼の模様がよく目立つ。繁殖地のユーラシア大陸と越冬地のアフリカを行き来する。
日本で旅鳥のヤツガシラは、春と秋の渡りの季節に南西諸島で観察されるが数は少ない。希少性とユニークな姿、つぶらな瞳が相まってバードウオッチャーに人気のある鳥だ。