来年3月11日投開票の石垣市長選で、野党側の候補者選考委員会(入嵩西整委員長)で名前が挙がっている、八重山地区医師会会長で石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会共同代表の上原秀政氏(62)が9日までに、今週中に出馬表明することを明らかにした。候補者選考が難航している状況に「これ以上待ってはいられない」と自ら打って出た。選考委は、9日開いた選考会議で対応を協議、選考の結論が出るまで待つよう理解を求めていくことを確認した。入嵩西委員長が近日中に上原氏に会い翻意を促す。
上原氏によると、当初はことし8月までに表明したいと考えていたが、選考委が10月に入っても予定候補者を決定していない状況を受け、「私の仕事上の都合もあり、今月中に身の処し方を決定しなければ患者に多大な迷惑がかかる」として表明することに。上原氏は石垣島への陸上自衛隊駐屯地配備阻止、外山田地区などでのゴルフ場付きリゾート開発の阻止、医療介護の充実などに意欲を示している。
選考委が別の人物を予定候補者に決定した場合の対応について上原氏は取材に「尊敬できる人物、見識の高い人物であれば私は降りるが、そうでなければ出る」と話した。
選考委の入嵩西委員長はこの日の会合後、「分裂は避けたいので、私が上原氏に直接会い、これまでの選考経過と決定できなかった理由を説明し、選考の結論が出るまでしばらく待ってほしいとお願いする。市長選は組織対組織の戦いなので、組織のない人は勝てない。上原氏には理解してもらいたい」と話した。