本土の大学生男女7人が、テントや食料を積んだリヤカーを引きながら11日から石垣島を旅している。東京や山形、群馬から集まった若者たち。通っている大学は別々で、今回の旅で初めて顔を合わせしたメンバーもいる。
リーダー役の上里尭さん(21)=東京都中野区=は、群馬県で自然学校などの活動をしている民間非営利団体(NPO)「あるきんぐ」に2年前に初めて参加し、徒歩で旅する面白さを体感。それ以来、久米島や宮古島を歩いて旅するイベントにも参加している。
今回の旅は「あるきんぐ」で知り合った町田すみれさん(21)と企画し、友人らに呼び掛けてメンバーを集めた。
一行は11日午後12時前、南ぬ島石垣空港を歩いて出発。国道390号線を南下し、真栄里で1泊。2日目にリヤカーを調達し、川平山原まで進んだ後、民間キャンプ場に泊まった。3日目は伊原間交差点を折り返して南下、白保に到着した。最終日の14日は中心市街地まで午前中に歩く。この間、総距離は約70㌔。夕方には島を離れるという。
上里さんは「予定やルールがない旅で、普通の観光では味わえない面白さや、人とのつながりや温かさを体験している。メンバーとは、不思議な関係性を楽しんでいる」と充実した表情で話した。