県が先月八重山保健所(東朝幸所長)に設置した大気汚染微小粒子状物質PM2.5の測定機が1日から正式運用されている。測定値などの情報は、県環境保全課のホームページ上で公表している。これまでのところ、注意喚起レベルの測定値は観測されていない。
PM2・5は、粒子が非常に小さいため肺の奥まで入りやすく、呼吸器系疾患や肺がんのリスク、循環器系への影響が懸念される物質。国内でも、中国などからの越境大気汚染などでその濃度の上昇が指摘されている。
同物質の環境基準値は1立方㍍当たり35マイクロ㌘以下。注意喚起レベルの暫定数値は、1日平均値70マイクロ㌘。同数値を超えると予想された日の午前5~7時に85マイクロ㌘を超えると「注意喚起」となる。
注意喚起レベルを超えた場合、県では▽屋外での激しい運動をできるだけ減らす▽外出時にはマスクを着用する▽室内の換気は必要最小限にする▽洗濯物を室内に干す―を呼びかける。
同測定機はこれまで、県内では中部福祉保健所だけに設置されていたが、県の本年度補正予算で八重山と北部、那覇市、宮古の各保健所に設置された。
石垣市でも1月10日、注意喚起レベルを超える可能性があるとして、注意を呼びかける事例があった。