いつの間にか立秋を過ぎた。炎暑はまだ続くが、季節は確実に移ろう。そんな自然を慈しみ、豊かな恵みを享受できる暮らしが続くことを願う▼石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会が結成されて2年。去る6月市議会では自衛隊配備にかかる市民の意思を問う住民投票条例案が否決され、市民は意思表示の機会を奪われた。かわって明確な意思を示すために行われているのが「島のどこにもミサイル基地いらない」署名活動である▼保革ではない。私たちの暮らしや島の将来に軍事基地が必要か否か。活動は目標どおり順調に進んでいるだろうか。何しろわれら八重山人。施設や店舗など新しいものは大好き。だが、この手の意思表示に臆するところはないか▼子や孫たちに自然豊かで美しい平和な島々を残したい。署名の成否は、私たちの暮らしと将来を決定的に左右する重要な選択になる▼心痛いのは友人知己に配備賛成の方がいること。もとよりその意見も尊重しなければ。ともにこの島々をささえ、生きていく人たちだ▼あと10日。声を大きく上げなくていい。明確に自らの意思を示そう。誰でもできる活動、それが署名だ。後悔先に立たずという。「誰かがやってくれるだろう」ではなく、用紙をもって出かけませんか。臆していてははじまらない。(慶田盛伸)
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