昨日は「さんしんの日」できょうは、語呂合わせで「珊瑚の日」である。県内全域では、県民の大切な宝物である美しいサンゴ礁の保全などを目的に、おきなわサンゴ礁ウィーク2014(1日~9日)が展開されている▼石垣島でも海の自然環境を満喫する「石垣島サンゴウィーク」(2月27日から3月5日)が開催され、参加者が海の自然教室、移設サンゴ見学会、サンゴ礁保全月桃植え付けなどを通して、自然の素晴らしさを学んでいる▼サンゴ礁は、非常に美しい海の景観をつくり出す。世界の海に生息する50万種の生物のうち、4分の1はその中で生息する。外洋で暮らす魚の中には、産卵や稚魚の育つ場所として利用するものがあり、サンゴ礁が「海の熱帯林」「海のオアシス」と呼ばれるゆえんである▼近年、多様性と共生がキーワードのサンゴ礁が危機にひんしている。地球温暖化によって海水温が上昇し、共生が保てないサンゴが死滅する白化現象が世界各地で発生しているからだ▼数年前、80代の現役漁師に八重山の海の現状を取材したことがある。「サンゴが死ぬと魚がいなくなる。昔のようにサンゴ礁に魚が湧かないんだよ。がっくりだな」と嘆いておられた▼県民の宝物であり、多くの生き物たちに恵みを与えるサンゴ礁の保全をみんなで考えたい。(鬚川修)
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