昨年3月7日の南ぬ島石垣空港開港で入域観光客が順調に伸びる中、石垣と那覇、神戸、成田の3路線を結ぶスカイマーク社が、3月30日のサマーダイヤへの変更以降、神戸、成田路線の休止を決めたという▼ス社では、全体のダイヤ再編の中での休止決定というが、格安航空会社(LCC)や大手航空会社2社との低価格競争の激化による収益性の悪化が背景にあるようだ▼ス社は、昨年7月10日の就航時から、通常料金を大手航空会社の半額程度に設定。急な搭乗や予定変更にも対応でき、利用者にとっては使い勝手が良かっただけに、休止は残念だ▼幸い、1日4往復している石垣−那覇路線は従来通り運航されるが、4月以降、成田、神戸へは直行便ではなく、那覇からの経由便としての利用となり、少々不便を強いられることに▼ただ、ス社の路線休止は、単に路線数が減るという単純な問題ではなさそうだ。観光関係者によると、ス社が撤退すると大手航空会社の低価格運賃も元に戻る可能性があるとか。そうなると、好調な観光に水を差しかねず、地元住民の利用にもマイナスだ▼ス社では路線休止後の予定を「未定」としているが、今後、夏場を中心に個人客の需要の伸びが見込まれる。これに合わせ、路線休止が短期間で解消されることを望みたい。(下野宏一)
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