【西表】西部の干立集落で2月24日、鶏小屋にイリオモテヤマネコが入っているのを住民が発見した。ヤマネコは網の隙間から侵入し、出られなくなっていたという。
住民の連絡で駆けつけた西表野生生物保護センターの自然保護専門員や獣医師らが小屋に入ると、ヤマネコは「シャーッ」と牙をむいて威嚇して逃げようとしたが、毛布で包み込むように保護した。
この個体は、昨年3月に住吉集落で保護されたオスの成獣。額に、鶏小屋侵入時にできたとみられる傷があったことから、獣医師の診察・治療などを受け、1週間程度で自然に戻された。
同センターの杉本正太自然保護官は「ヤマネコはこぶし大の隙間があれば侵入できるので、小屋の管理には注意をお願いしたい。困っている方には相談に乗る」と話している。(曽根田容子西部通信員)