3高校の卒業式が1日、行われ、436人が3(4)年間通い、青春の思い出がぎっしり詰まった学び舎を巣立ち、それぞれの進路に向かい羽ばたいた▼筆者も保護者の一人として八重山高校の第69回卒業式に出席。卒業生が巣立つ様子を見守ったが、校歌斉唱時には「雲悠々とおもと山…」と歌い進むにつれ35年前の自分の卒業時の記憶とダブり胸にグッとこみ上げてくるものがあった。久々に歌う校歌は格別だ▼舞台には「開いた扉通り抜けても それじゃ強くなれないよ 閉じた扉切り開いてゆこう 君の未来の方へ〝轍〟」。側面には「咲き誇れ道端に咲く花のように」など、卒業生へのはなむけの言葉が飾られた▼小成善保校長は式辞で元早稲田大学総長の大浜信泉氏の「人の価値は生まれた場所によって決まるものではない。いかに努力し、自分を磨くかによって決まるものである」の言葉を引用し「自分の選んだ道で己を磨いてください」と激励。卒業後の活躍を期待した▼卒業生は、島を離れ進学、就職する者、島に残り社会に出る者、進路はさまざまだろうが、常に夢と希望を持ち、目標を見据えて頑張ってほしい▼壁に突き当たったら卒業式を思い出し、原点に戻ればよい。何度でもやり直しはきく、帰るべきふるさともある。新天地で活躍を期待する。(下野宏一)
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