石垣市環境課が、猫の飼い主に対するルールと野良猫へのエサやりに関するルールづくりを検討していることが分かった。自宅の庭が猫のふん尿で汚されたり、門前に出したごみが荒らされたりする被害を受けているとの苦情が寄せられているからだ。現在、飼い猫・野良猫に関するアンケートを行っており、猫に関するトラブルの実態と求められる対策を把握し、条例によるルールづくりが必要かどうか判断する考え。同時にごみの分別・処理に関するアンケートも実施しており、2017年度から開始する新たなごみ処理施設整備の検討に反映させる。
猫アンケートでは具体的にどのようなトラブルを抱えているか、どのような対策が必要かを聞いている。ほかに▽野良猫の繁殖抑制を目的とした公費による避妊去勢▽猫の殺処分ゼロを目的とした公費の収容・飼育施設▽「地域猫」制度の活用|などの必要性についても意向を確認する。
ごみアンケートでは、分別品目(12品目)を増やしたほうがよいか、十分な施設整備を行った上で減らしたほうがよいか、「もやさないごみ」か「資源ごみ」として扱っているプラスチック類を埋め立てるか焼却するか、など分別品目の見直しやプラスチック類の処理方法について問う内容となっている。
市のごみ処理施設については、一般廃棄物最終処分場が昨年3月末時点で埋め立て可能年数が約7年と試算されており、クリーンセンター(焼却施設)は供用開始から19年が経過して機器の経年劣化が顕著となっていることから、新たな施設整備の検討が求められている。市は17年度に検討委員会を設置し、建設予定地や施設規模などの検討に着手する。
同課は今月2日、無作為抽出した20歳以上の市民2000人に両アンケート用紙を発送。締め切りは22日。回答を集計した後、ホームページ上で公表する。「市民と密接に関係するごみの分別・処理、飼い猫・ 野良猫に関して市民の考えや要望を今後の施策に反映させたい」として協力を求めている。
【地域猫】地域住民の合意のもと、住民が主体となって飼い主のいない猫の世話をする県の制度。避妊去勢は県で実施するが、エサ代など飼育費用は住民が負担する。