現職と前職が全面対決する石垣市長選挙は、マニフェストも出そろい、告示のあす23日から本番に突入する。そこであらためて思うに市長はじめ自治体の首長に求められる資質とは何だろうか▼特に首長は石垣市長も年間約400億円に上る巨額の予算を動かし、役所だけでなく関係団体の人事権や各種の許認可権など強大な権力を持つだけに、首長がどういう考えの人物かで行政が変わり、町が大きく変わることになる▼それだけに首長には、まず高い政治理念と指導性が求められるし、政治家としての情熱、発想力、決断力、実行力▼さらには大勢の職員と巨額のカネを扱う経営者としてのマネジメント力、自治体の顔としての対外的な発信力、そしてこれらに責任を持つ「責任力」が求められる。果たして両氏への評価はどうか▼一方で首長は大きくワンマン型と調整型の二つのタイプに分けられる。かつてワンマンで恐れられた内原英郎元市長は、意外にも重要問題は先輩方に意見を仰ぐ人間的にも包容力のある熟慮型だったという。果たして両氏はどうか▼今回の選挙で選ばれる市長が誰であれ、どこかの総理のように「選挙で勝てば何でもできる」というごう慢さで強大な権力を振り回すことは石垣では恐らくないだろうが、これもトップの資質の問題だ。(上地義男)
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