石垣市長選(23日告示、3月2日投開票)で2期目を目指す現職の中山義隆氏(46)=自民・公明推薦=は18日夕、後援会事務所で会見し、96項目からなるマニフェストを発表した。11の柱の真っ先に「平和へのアプローチ」を掲げ、国連や国際会議を誘致するなど、「平和発信の島」としての地域づくりを推進するとした。中山氏は「観光は平和産業。平和を大きな理念として島全体を発展させたい」と述べた。
政策は▽平和へのアプローチ▽福祉・医療▽教育▽農業・畜産業振興▽水産業振興▽経済振興▽観光産業▽防災・減災▽まちづくり▽環境・自然保護・愛護▽行財政改革—を柱に事業項目をまとめた。
新たな事業としては普通教室へのクーラー設備の導入、「畜産特区」制度の導入推進、光害をなくす「美しい星空を守る条例」(仮称)の制定、亜熱帯の動物と触れ合うことのできる動物園を水族館に併設する事業などを盛り込んだ。
老朽化、狭隘(きょうあい)化が進む市役所の建て替えについては「最大限防災減災を考慮した計画を行い、災害時の防災拠点とする」とした。建設場所は4月以降の検討課題となっており、中山氏は「どこに造れば、いざというときに防災の指令拠点となるか議論していきたい」と説明した。
日台漁業取り決めで影響が出ているマグロはえ縄漁について、はえ縄漁ができない場合でも操業ができるよう「集魚灯」の整備を支援するとしている。
中山氏は「市民生活を向上させるため、日本一幸せあふれるまちに近づけるための政策。若さ、実績、行動力で政策を確実に実施したい」と決意を語った。
同席した公明石垣の大石行英氏は「日本一幸せあふれるまちの根幹となる理念、将来像についてすりあわせをした」と述べた。
マニフェストは「イデオロギーの争いに終止符を打ち、人々の幸せの追求に最大の価値を置く『人道の先進都市』石垣市」を理念とし、「アジアゲートウェイとして『人間共和の都』文化の薫り豊かな国際交流拠点都市」を将来像に掲げている。
中山氏は理念に関連し、「私は自公から推薦を受けているが、市民団体や業界からも支援を受けている。政治的な考えでリーダーを決めるのではなく、誰がこの島を成長させ、市民生活を豊かにすることができるのか、政策や実行力をみて決めてもらいたい」と述べた。