県議会が荒れている。もちろん仲井真知事の辺野古移設承認の経緯が不透明で知事自身の説明も十分ではないからだ▼それを少しでも明らかにしようと百条委が設置される。ぜひ真相を解明してほしいものだ▼ところで2月5日の参院予算委員会における島尻安伊子議員の「稲嶺名護市長の辺野古阻止は権限乱用」「違法な妨害活動を阻止するため県警や海上保安庁が先んじて対策を取るべきだ」「妨害が起きてからでの対処では遅い」等々の発言には怒りを通り越して、人間ここまで落ちるのかと心が冷え冷えとした▼私はかねてから辺野古をめぐる状況が悪化すれば、国側が沖縄県警などを動員して沖縄の人間どうしを対立させ、その隙に移設工事を進めるというような可能性もあると不安に思っていたが、まさか沖縄選出の議員がそれを国に要請するとは!▼こんな発言は許されるべきではない。与党公明党県本部の金城勉幹事長さえ直接島尻氏へ「あなたの発言は県民への裏切り行為だ」と抗議しているし、翁長雄志那覇市長は「県民の心のひだを理解していない」と批判している。当然である▼現在、いわゆる「オール沖縄」は自民党の国会議員、県連、そして知事とその一角が崩れてしまっているが、ここまでひどいとは想像もできなかった。(八重洋一郎)
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