石垣市が観光情報の発信拠点として整備したものの、その後の利用が伸びず遊休化している「とぅもーるネットセンター石垣」(石垣港離島ターミナル内)は、プラネタリウムを兼ね備えた星にまつわる施設としてリニューアルされる見通しだ。市が「美ら星ゲート」として再整備を予定しており、9月以降、施設内容や運営手法などの調査を開始する。早ければ来年度の整備、完成を目指す。
同センターは2007年1月31日、指定管理者の市経済振興公社の管理運営で供用開始されたが、整備計画後の急速な情報化の進展などに伴い、当初から入場者数が低迷、赤字運営を強いられるなど、市が計画した入場料収入の見込みが大きく狂った経緯がある。その後も公社が継続して管理運営をしていたが、ことし3月末で管理期間が満了した。
市は、有効活用について検討した結果、プラネタリウムなどを導入し、石垣・八重山に残る星にまつわる民話や唄、生活との関わりなどの情報を紹介する複合施設にすることを計画。施設を入り口と位置づけ、関連する機関や団体との相乗効果を狙う。
現在、調査業務を行う業者を募っており、9月以降に施設のコンセプト、設備内容、映像技術などについて検討し、年度内には基本計画、基本設計の策定まで行いたい考え。
仲大底まゆみ観光文化課長は「施設をリニューアルして活用したい。ターミナルは、離島への観光客の足となる場所。観光客が立ち寄り、八重山の星の魅力を感じてもらう施設にしたい」と話している。
同課によると、民間の自立運営が可能なビジネスモデルを検討することにしており、大嵩久美子観光文化スポーツ局長は「慎重に調査していきたい」として収支計画など採算性を十分に考慮した上で整備に入る考えを示している。