石垣市川平公園のバリアフリーがどうなっているかユニバーサルデザインの視点で課題を整理しようと、障がい者の自立を支援する団体「自立生活センター南十字星」(金城太亮代表)が23日午後、初めて園内で調査を実施した。遊歩道への安全柵の設置、急傾斜や段差の解消など17の改善点を確認、「高齢者や障がい者が気軽に行ける公園ではない」と指摘した。同センターでは課題を整理し、改善に向けて行政に要請する予定だ。
調査には車いす利用者、高齢者、付添人ら13人が参加。西側入り口から公園に入り、約2時間かけて遊歩道やトイレ、海浜入り口などを実際に通行して検証した。
園内の遊歩道は、傾斜や段差などがあって幅も狭いところが多く、安全を確保する柵が老朽化で破損するなど設置されている箇所も少なかった。トイレは、大型の電動車いすは入れない状態だった。
検証後は、公園地図の入ったボードに、気づいた点を書き込んだ。参加者らは「ベビーカーや足の不自由な高齢者、車いす利用者にはつらい公園」と厳しく評価。「面倒くさいのでもう来たくない」と嘆く声もあった。
同センターの砂川洋輝さんは「川平公園は観光客が多いのでハード面で不安を持たせたくない。障がい者が使いやすければ、みんなが使いやすくなるのでバリアフリーの島を目指したい」と話した。
今回の活動は、同会が受託した2013年度石垣市社会教育学級事業の一環として実施された。