八重山特別支援学校(玻名城安教校長)高等部の生徒たちが日ごろ学んでいる木工や園芸作業を小学生に教える「夏季体験教室」が21日午後、同校で行われた。生徒たちの指導力とコミュニケーション能力を養う初の取り組みで、同校の友利敏博教頭は「生徒たちに自覚が芽生え、成長を実感する機会になる。今後の生き方にプラスになる」と期待していた。
同教室には、宮良小学校と平真小学校の5、6年生22人が参加。同高等部の生徒38人は園芸や木工以外にも販売や接客を教えるサービス班、洗車作業を学ぶライフクリーン班など6班に分かれて小学生たちを指導した。
木工班では、木製のティッシュケース作りに挑戦。児童たちは、生徒たちのアドバイスを受けながら木の表面を磨いて組み立て、塗装する作業を体験。山口菜々美さん(宮良小6年)は「説明も分かりやすく楽しい作業だった」と話した。
木工班の班長を務めた上里翔太君(高等部2年)は「教え方、伝え方が難しく緊張したが、教えるのは楽しい。良い経験になった。もう少し上手に説明できるようになりたい」と語った。
友利教頭は「生徒たちに緊張はあったと思うが、地域貢献にもつながる。学校に対する地域の認識も変わってくるはず」と喜んでいた。