【那覇】沖縄美ら海水族館は13日、新種のチヒロチュウコシオリエビと日本初記録種のアデヤカチュウコシオリエビを発見したと発表した。同水族館と千葉県立中央博物館の駒井智幸氏の共同研究で新種および日本初記録種と確認された。
両エビとも、はさみの先から尾の先まで全長約70㍉。「チヒロ」は、2005年9月に国頭村安田沖の水深1000㍍、「アデヤカ」は07年12月に伊江島沖の水深495㍍の海底からそれぞれ見つかった。「チヒロ」は水深などの単位、「尋(ひろ)」からとり、漢字では「千尋」とし深海を表す。
「アデヤカ」はオレンジやピンクの鮮やかな色彩。これまでインドネシアからニュージーランドにかけて生息していることが知られていたが、今回の発見で分布域の北限を大きく更新した。
同水族館職員の東地拓生さんは「沖縄周辺の深海はまだ調査が進んでいない。今後も新種の発見が期待できる」と話した。
コシオリエビはエビの名前がつくが、ヤドカリの仲間で、世界で280種、日本では今回の2種を含めて38種が確認されている。