去る4月1日付で沖縄国際大学の第12代学長に就任した石垣市大浜出身の前津榮健氏(60)がこのほど帰省し、市内ホテルと出身地の大浜公民館で開かれた学長就任祝賀会・激励会で大勢の人たちから祝福を受けた▼沖国大は元早大総長の大浜信泉氏が学校創立に関わり、キャンパス内に胸像が建立されるなど、八重山とは縁が深く、現在も数多くの学生が進学し、学んでいる▼八重山からは鳩間島出身の大城肇氏が琉球大学の学長に就任しており、八重山出身者2人が同時に学長を務めることは地域の誇りであり、子どもたちの励みとなろう▼前津氏は、行政法、地方自治法、情報公開法が専門。市の情報公開および個人情報保護審査会会長や総合戦略策定委員会委員長などを歴任。毎年、夏休みにゼミの学生を連れて来島し、離島の現状と課題を調べるなど、故郷との関わりを持っている▼離島の学生のために大学独自の奨学金制度の創設に意欲をみせている。経済的な負担が大きい離島の学生にとっては魅力的なことで、ぜひ実現してほしい▼「地域のリーダーとなる世界に通用する人材、『万国津梁』の魁となるような人材の育成に取り組む」と決意する前津氏。学長、理事長の兼務で多忙を極めるが、島の後輩、同大に子を預ける親の一人として活躍を期待したい。(下野宏一)
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