愛知県の渥美半島観光ビューローの事業「愛のココナッツメッセージやしの実流し」が8日、石垣島沖合で行われた。同ビューローと友好観光協会の石垣市観光交流協会など関係者ら約20人が参加し、石垣島から同事業に賛同した20人のやしの実を含む91個に願いを込めて海に流した。
ことしで29回目となる事業は、島崎藤村による「名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実一つ…」という叙情詩「椰子の実」を再現しようと続けられ、やしの実には「波にのせ想いは遥か恋路ヶ浜」と刻んだプレートが取り付けられている。
石垣島から同県最南端にある伊良湖岬に届くよう毎年約100個のやしの実を海に流しており、2001年8月には同ビューローが拠点を置く田原市の海岸に初めて漂着。これまでに120を超える出会いのエピソードが生まれている。
この日は、石垣港離島ターミナルで出発セレモニーを行い、中山義隆石垣市長は「毎年、やしの実事業で来島していただき感謝している。この事業を通して石垣市と渥美半島の交流がますます深まることを祈念している」とあいさつした。
市からはミス八重山の豊里舞さんと新里諒さんも参加。船で沖合に向かい、やしの実を海に流した。