【西表】5月31日午後8時50分ごろ、西表島北東部の西ゲーダ付近の県道215号線で、国指定特別天然記念物のイリオモテヤマネコの成獣(オス)が死んでいるのが見つかった。西表野生生物保護センターは、発見時の状況などから交通事故死と判断した。ことしに入って4件目。半年で昨年1年間に死んだ件数(3件)を上回り、過去最多だった2013年の6件に達する恐れも。
西表自然保護官事務所の相原百合保護官は「13年の時より早いペース。8月ごろまでヤマネコは出産、子育ての時期で、観光シーズンとも重なる」として車やバイクのドライバーに減速運転を呼び掛けている。
同センターによると、発見した地域住民から連絡を受けた職員が現場に駆けつけ個体を回収。頭蓋骨が骨折しているのを確認した。個体は体重3240㌘、体長536㍉だった。
4月から8月はヤマネコの出産・子育てシーズンで、親子連れや子ネコが道路上に出没するケースが増える。同センターでは、ヤマネコの目撃情報の多い場所での移動式看板の設置を継続するなど、注意を喚起していく考え。