自衛隊配備に関する防衛省の2度目の説明会が24日夜、市内で開かれた。これで自民党など市議会与党の議員の皆さんは「市民への説明は尽くされた」として早速6月議会で推進派の請願を数の力で強行採択するのだろうか▼この採択を受けて中山市長も受け入れを決め、新空港開港以来110万人余の観光客でにぎわうこの小さな「平和な島」は、もしかしたら近い将来「戦場」になるのだろうか▼いま沖縄は、米軍基地があるゆえに繰り返される残虐な事件で怒りが渦巻いている。そこで石垣に配備される自衛隊にも、基地があるゆえの事件事故に懸念が膨らんでいる▼大田昌秀元知事は米軍事件に関し「基地では毎日のように人を殺すことばかり教育され、訓練されているので“人権”なんて全然話にならない」とその特異性を指摘していた。自衛隊もいくら災害救助をアピールし、音楽隊で取り繕っても、それが“軍隊の本質“というのは明確だ▼数年前、オバマ大統領の訪問で今注目を浴びる被爆地ヒロシマを訪ねた。「平和の礎」も同様そこでは誰もが戦争の恐ろしさ、悲惨さを痛感する▼そのむごい戦争のための基地や軍隊が石垣に配備されようとしている。子や孫、島の未来のため市民を敵対させ、戦争に巻き込む危険要因は拒否するべきだ。(上地義男)
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