戦前や戦時中の切手などを収集している平田一雄さん(82)=西表大原=が20日午前、八重山平和祈念館(名城政広分館長)に、戦時中の紙幣や日本軍の検閲印の入ったはがき、手紙など164点を寄贈した。
中には元教員の男性が戦地から小学校6年生の教え子に宛てた手紙や、アメリカ軍が日本国民に対して降伏を求めた「生命を助けるビラ」などが良好な保存状態で寄贈された。
収集歴70年以上でこれまでに2万点以上コレクションしてきた平田さんは「収集品を盗まれることもあったので、安全な場所でたくさんの人に見てほしいという思いから寄贈した。見た人が歴史を知るきっかけになれば」と収集品を託した。
同祈念館の宮良晴美さん(33)は「当時の歴史がわかる貴重な資料。子どもたちの平和学習に活用したい」と話した。