フランス最大手のレンズメーカーが9日、イタリア支社の取引先の経営者ら65人を石垣島に招いた。一行は13日午前、石垣島での日程を終え、関西に向かった▼ツアーは京都、高山、東京を巡る日本旅行のゴールデンルート。これに石垣島を加えたもの。しかも石垣島を最初の地に選び、9泊10日の全日程のうち4泊5日を組んだ▼「日本にこんなところがあったのか。イタリア人は知らない。日本旅行のインパクトになる。長旅の疲れも回復できる」と、イタリア・ミラノでインセンティブ旅行を専門的に扱う会社トップチーム(レナト・ファリーナ社長)が企画した▼石垣島でこれを形にしたのが平田観光㈱(奥平崇史代表取締役)だ。同社は2003年から欧米市場を意識した取り組みを開始。外国人や英語に堪能な社員を採用するなど社内の国際化を図るとともに、担当者を海外の商談会などに積極的に派遣してきた▼なかなか表には出ないが、こうした地道な売り込みで海外とのネットワークを築いてきた。今回のツアーもこれまでの取り組みの延長線上にある▼買い物中心の中国、台湾の観光スタイルと違い、奥平代表によると、欧米市場のニーズはさまざま。これにも応えることで観光の裾野が広がり、観光地としてのレベルも上がる、と確信している。(比嘉盛友)
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