琉球大学と㈱琉球バイオリソース開発との産学連携で開発された、琉球大学ブランドのウコン「琉大ゴールド」の実証実験が4月から石垣島で初めて実施されることになり、6日午後、同大農学部でウコン栽培に取り組むモハメド・アムザド・ホサイン准教授(48)が実験に興味を示す農家の8人に栽培方法を説明した。将来的には加工販売に意欲を示す4企業を加えて組合をつくり、栽培から加工、販売までを島内で行い、新しい産業として育成する方針。
新品種の琉大ゴールドは、在来のウコンと比べてクルクミンの含量が7~20倍と多く、栽培期間が45日も短く、根茎が太く収量が高いのが特徴。
根数が少なく、土落としなどの収穫作業が省力化でき、台風時の倒伏被害も少ない。
品質面では、味や香り、色合いも良く、昨年2月29日付で農林水産省がウコンの新品種として正式に品種登録した。
実証実験は、市内の1農家のほ場で4月から1年間実施し、その後、他の7農家でも本格栽培に取り組むことにしている。
モハメド准教授は「石垣島の土はウコン栽培に適しており、気温など環境もいい。栽培にはコストが少なく、多くの収量が見込めるので農家への還元を高めたい」と期待した。
今回の説明会は、同ウコンの栽培指導や事務管理をサポートする㈱経営企画(下地恵善取締役代表)=新栄町=が主催。
同社の下地代表は「集まった農家で石垣ウコン事業協同組合を設立し、組合員の農家で栽培から加工、販売を一手に行い、島の新しい産業にしたい」と意気込んだ。