観光従事者が高齢者や障がい者にどのように接すれば気持ちのよいおもてなしができるかを学ぶ県主催の観光バリアフリーサポーター講座が6日、石垣市健康福祉センターで開催された。誰にもやさしい観光地づくりを形成しようと初めて行われたもので、20人近くが参加し、障がい者の講話やハンディキャップ体験を通して、バリアフリーの必要性について認識を深めた。
講座ではまず聴覚障がい者の伊良皆公佑さん、視覚障がい者の平良常さん、自立生活センター南十字星代表の金城太亮さんから講話を聞いた。
伊良皆さん、平良さんは「2020年の東京五輪とパラリンピックに向け、世界各国から訪れる障がい者や観光客が楽しく過ごせるようバリアフリーを進めていくことが大事だ」「川平などの観光地も歩きやすいと言われるバリアフリーを考えてもらいたい」と話した。
金城さんは、川平公園などでバリアフリーチェックを行った結果を報告しながら「私たちが声を上げ、障がい者の気持ちや思いを伝えていくことが大事だ」と強調した。
この後、参加者は車いすやアイマスク、高齢者疑似体験用の器具を使い、介助する際の声のかけ方などコミュニケーションの指導を受けた。
宮良地区に近くオープンする予定のリゾートマンションで勤務する波照間清美さんは「リゾートマンションもすべてバリアフリー。施設だけでなく八重山の観光地にバリアフリーが広がれば、もっともっと石垣島を訪れる人が増えると思う」と感想を述べた。
講座は、NPO法人沖縄県脊髄損傷者協会と「NPO法人まちなかわくわく」が県から委託を受けて企画運営した。