県立八重山病院(依光たみ枝院長)は3日から、患者のカルテ(診療録)を電子データ化した「電子カルテ」を稼働させたが、システムの周知不足のため、病院入り口に設置された再来受付機での受け付けが必要となる再診予約患者の間で、混乱が生じている。
再診予約患者は従来は直接、診療科窓口で受け付けをしていたが、電子カルテ導入に伴うシステム変更で、診察券を再来受付機に投入し、案内票を受け取ったうえで各診療科で受診する仕組みとなった。
システム変更から2日が経過した5日、同院では、変更を知らない再診予約患者が直接予約先の診療科窓口に行き、機械での受け付けを促されるケースがあった。
子どものワクチン接種で来院した女性は「最初は戸惑ったが、カード一枚で受け付けができてシンプル。案内票も分かりやすい」と感想。
依光院長は「慣れればこれまでよりも速く、スムーズに診察することができ、患者サービスにつながる」と述べ、利用者に理解を求めた。
初診や予約のない再診の患者、再診の予約をしたが、診察券のない患者は従来通り総合受付窓口での受け付けとなる。
電子カルテの導入は医師らが端末上で患者の情報や診察内容を把握することが可能となり、診察時間の短縮にもつながる-と同院では話している。