【竹富】県の「美ら島おきなわ名所百選」に認定されている「竹富島のデイゴ並木」で、色鮮やかな深紅の花が咲き始めている。県花デイゴは南国沖縄の象徴。同並木は、竹富東港から集落へ向かう通称・桟橋通り沿いに続いており、来島の記念に写真に撮る観光客の姿も見られる。
同並木のデイゴ開花は、昨年より1カ月ほど遅く、花芽も少なめ。69本のデイゴのうち、これまでに23本で開花した。
島内では2010年1月に「竹富島のデイゴを救おう実行委員会」が発足し、県内でいち早く薬剤の注入によってデイゴヒメコバチの被害からデイゴを守る活動が行われている。ことしの薬剤注入は6月ごろを予定している。
毎年、調査に参加している同会の亀井保信事務局長は、昨年2度にわたって襲来した台風の影響で開花がかんばしくないとみており、「ことしは残念だが、デイゴの花が少ない年は台風も少ないと言われるので前向きに明るく考えたい」と話した。
上勢頭篤竹富公民館長は「薬剤注入後、順調に咲いてきたが、『デイゴの花は連続で咲かない』と昔から伝えられている。観光客の皆さんには来年またきれいな花を見に来てほしい」と話した。(三浦彰徳通信員)