「無防備な 心に火災がかくれんぼ」を統一防火標語に春季火災予防運動が1日、全国一斉にスタートした。石垣市消防本部(大工嘉広消防長)では同日午後、同本部で出発式を行ったあと、ユーグレナモールをパレードし、幼年消防クラブに所属しているあまかわ幼稚園の園児37人と石垣市女性防火クラブのメンバー約20人が、市民に火災予防を訴えた。
同本部によると、2015年の火災発生件数は27件。負傷者は2人で損害額は2848万6000円。内訳は建物12件、車両5件、林野3件、その他7件。出火原因の1位はごみ焼きと無断火入れだった。
出発式で大工消防長は「火災は人の不注意によるものが多い。つい、うっかりをなくすことが大事。火災予防を市民に広く呼びかけ火災の減少、被害の軽減を図りたい」とあいさつした。
石垣市女性防火クラブの西表直子会長は「火災警報器を設置していない家が多く、危機感を持ってほしい。この時期は乾燥していて火災が起こりやすい。早めに設置してほしい」と訴えた。
県消防協会八重山地区支部の田場由盛支部長は「時代の移り変わりとともに、消防の果たす役割も複雑化、高度化、多様化している。消防団を中心とした地域防災力の充実強化などが重要になる」と述べた。
新垣能一団長は「石垣市から火災がなくなるよう、しっかり広報していきたい」と決意を示した。