石垣市の水産加工施設整備で加工品づくりなどソフト事業を担う市産地協議会(会長・中山義隆石垣市長)は18日から2日間、大阪市内で開催された西日本最大級の食材見本市「第13回シーフードショー大阪」(大日本水産会主催)に加工品を出展したところ、もずくとソデイカのげそを使ったかき揚げに引き合いが多く、八重山漁協が現在、真空パックにした原料をサンプルとして送る準備を進めている。
石垣市と八漁協などで構成する産地協議会は加工施設の稼働に向け、これまで水産物を使って加工品開発を進めてきた。シーフードショーにはかき揚げのほか、ハーブソルト入りのレトルトツナフレーク、マンボウフレーク、もずくを練り込んだそばなどの加工品を展示、試食してもらった。
同協議会によると、商談に訪れた200社のうち50社がかき揚げの取引を希望したという。かき揚げはもずく、ソデイカ、ニンジン、タマネギ、ニラに小麦粉を入れて味付けをしてカラッと揚げたもの。八漁協は、加工場内でかき揚げのたねを真空パックにして冷凍させる作業を行っており、商品パンフレットとともにサンプルとして希望業者に近く発送することにしている。
加工施設は3月までにはすべての機器類が整備され、4月からは本格稼働する予定だ。
加工部門を担当する八漁協の田中俊継市場販売課係長は「フードショーでは手応えを感じた。かき揚げについてはツナフレークとともに加工品の軸になるのではないか」と期待する。
フードショーでは、神経締めを施したメバチマグロやアカマチ(ハマダイ)など生ものも用意。八重山漁協鮪船主会の具志堅用治会長らが刺し身にして提供した。
加工施設では生ものを加工して出荷することも可能となっており、具志堅会長は「生のマグロは全国では珍しく、おいしいとの反応があった。これを販路拡大につなげたい。この先が楽しみ」と話している。