原油価格の下落を受け、全国的な揮発油(ガソリン)価格の値下がりが続いている。石垣市内でも2、3年前まで1㍑当たり170円(税抜き)前後だったレギュラーガソリンの店頭価格が一時、125円程度まで下がり、特売日には100円を切りそうな気配だ。ここ数週間はわずかに値を戻しているが、また、ジワリと下がる気配だ▼沖縄県が調べた県内離島のガソリン価格(税込み)は、昨年12月28日時点で石垣島が145円、与那国島151円、波照間島144円、西表150円、小浜島155円と、県内離島の平均144円より若干割高だ▼だが、本島の平均価格117円と比較すると石垣島で28円の価格差がある。価格差は以前から指摘され、改善が求められてきたが、その状況は変わっていない▼県内離島への石油製品の輸送には、揮発油税等の軽減措置(復帰特別措置)に基づき、県が輸送費の大半を補助。本島と各離島との価格差是正を図っているが、その差が埋まらないのが実情だ▼離島ゆえに給油施設設置などに伴う費用が割高なのに加え、全国的に見ても価格競争が激しい本島と比べ競争原理が働きずらい面があるようだ▼本島との価格差1㍑当たり28円。「適正価格」はどこにあるのか。消費者と事業者の考えに大きな隔たりがありそうだ。(下野宏一)
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