県内離島に県外からチャーター便を運航している㈱フジドリームエアラインズ(FDA)=本社・静岡市=は、3月22日から24日までの日程で静岡空港から与那国空港にチャーター便3便を初就航させる。最大で約200人余りが与那国島を訪れる見通しだ。一方、与那国空港には同社がチャーターするエンブラエル社の旅客機(76~84席)の就航に必要な機材と人員が不足しており、FDA担当者は19日午後、「今回は他社からのレンタルで補うが、コスト高は否めない。継続就航は不透明」とコメントした。
FDAによる与那国へのチャーター便は、那覇、久米島、宮古、石垣に続き県内5番目。冬場はシニア層を中心に避寒地へのツアー需要が高く、旅行会社の新商品創出で与那国への就航が決まった。
チャーター便は、静岡と与那国、宮古を結ぶ2泊3日の旅程で運航。与那国空港には3日間で3便就航する。
FDAが使用するエ社製旅客機の就航に必要な旅客搭乗用ステップ車と高圧エアーによるスターター装置(ASU)は与那国空港に常設しておらず、地上ハンドリング業務を行う日本トランスオーシャン航空からレンタルして対応する。
また、割高となる機材の輸送費や保安検査員の増員の必要性、給油施設が無いこともあり、同空港へのチャーター便の継続就航はハードルが高いのが現状。
FDAの担当者は「地方空港は設備がないのが現状。費用も100万円を超える。静岡でも与那国島の認知度は高まっているので整備してほしい」と要望した。
同町の上地常夫総務財政課長は「一括交付金で整備できるか模索したいが、チャーター便が毎年、就航する保証はないので難しい問題」と話した。