北朝鮮が7日午前9時31分ごろ、人工衛星と称する「長距離弾道ミサイル」を南に向け、発射。ミサイルは五つに分離し、その一つは南西諸島上空を通過し、太平洋上に着弾したようだ▼この発射に備え、防衛省は6日午後、市内南ぬ浜町(新港地区)南側に地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を配備。不測の落下物に備えたが、破壊措置の対応はなかった▼ミサイル発射は当初、北朝鮮が国際海事機関に「8~25日」で通告。その後6日に、発射期間が「7~14日」に前倒しされ、通告初日に発射された▼石垣市は、全国瞬時警報システム(Jアラート)でミサイル発射の情報を受け、防災無線で全市民に通知した。7日は日曜日で学校、大半の企業が休みで通学、通勤がなかったことで、住民生活への影響、混乱はなかった▼PAC3の石垣市配備は、2012年12月に続き2度目。そのたびに多数の自衛隊員と車両が島に入り、物々しい迎撃態勢が敷かれた。住民の生命財産を守る緊急措置として致し方ない面もある▼だが、今回は石垣市に具体的な自衛隊配備計画が持ち上がっているさなかだけに、迷彩色の自衛隊車両が一般道を通行する異様な光景が市民の目にどう映ったのだろうか。8日に北朝鮮の14日までのミサイル発射通告が解除され、PAC3も撤収される。(下野宏一)
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