「新年(みぃとぅし)ゆ祝(くとぅほ)ぐ」と銘打った光扇会・黒石高子八重山舞踊研究所の発表会が催され、高子師匠の一人舞い「越城節」、創作「新年ゆ祝ぐ」をはじめ門下生らが若さあふれる舞台をみせた▼同研究所には小学生から高校生まで23人の子どもたちがおり、その中で垣花克輝君ら3人の男子が頑張っている。今年高校を卒業する垣花君は小学校から続け身のこなしはベテランの貫禄。舞踊の蓄えを肥やしに成長してほしいと願う▼石垣には多くの舞踊、民謡研究所があり、中高校でも郷土芸能部の活動が盛んで民謡や踊り手の層の厚さを物語っている▼三線、太鼓は男女比をさほど感じないが、舞踊界で男子は数カ所の研究所で数えるほど。青年会の発表会で踊りのセンスのある男性を見たことがあり舞踊に興味を持つ男子もいると思う▼本島では県立芸大や国立劇場の組踊研修生、男性舞踊家の会などで男性陣が活躍している。かつて琉舞は男性だけだったものが明治以降、多くの女流舞踊家が誕生し、今では立場が逆転▼八重山舞踊も星潤、屋嘉部憲賢、勤王流の渡慶次長智、石垣寛吏ら男性が指導した。勇壮な二才踊りも数多い八重山舞踊、男性が増えることでまた新たな広がりも期待できるのでは?もっと男子にチャレンジしてほしいと思うのは私だけだろうか。(辻本順子)
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