岩手県北上市(髙橋敏彦市長)と石垣市(中山義隆市長)の友好都市提携締結式が25日午後、石垣市民会館中ホールで開かれた。石垣と岩手の交流は種もみ緊急増殖事業を機に始まり、民間の「かけはし交流」が20年にわたって続いてきた。関係者からは行政間の連携を求める声が上がり、昨年12月に両市の市議会で友好都市提携議案が可決された。式で参加者は感慨深げに両市の友好都市締結を見守った。
石垣と岩手の交流は1993年、東北地方を大冷害が襲った際、岩手県の種もみ緊急増殖事業が石垣島で行われたのを機に始まり、八重山高校と盛岡第四高校との姉妹校提携やスポーツ、物産面で20年にわたって民間交流が続いてきた。
締結式では中山市長と髙橋市長が提携書に署名交換。中山市長は「友好都市締結が両市のさらなる発展や親善の深まりに大きく寄与し、未来への『かけはし』となることを信じている」とあいさつ。
髙橋市長も「友好都市締結により石垣市の歴史と文化への理解とこれまで培われた交流が一層深まるとともに、新たな交流が創造されることを期待する」と述べた。
伊良皆高信石垣市議会議長、髙橋初男北上市議会議長、仲井真弘多知事(代読)が祝辞を述べた後、北上市から国指定重要無形民俗文化財の民俗芸能「岩崎鬼剣舞(いわさきおにけんばい)」が披露された。
式典には両市の市議をはじめ、農業や商工業、観光などの関係者も参加し、両市の友好都市締結を見守った。
式典終了後は「学力向上面でも交流を深めていきたい」(玉津博克石垣市教育長)「観光面で参考になる部分もあり、地道なところから交流を深めていきたい」(八重樫守民北上観光コンベンション協会長)と、新たな交流に向けた意気込みが聞かれた。
26日午後6時からは南の美ら花ホテルミヤヒラで友好都市提携祝賀会・交流パーティーが開かれる。