久松五勇士110周年記念事業として、石垣島伊原間海岸まで100㌔余の航海を再現しようと、帆付きサバニに乗り込んで4日正午前に久松漁港を出港した久松青年会の下地雅也会長(28)ら「平成の五勇士」の5人は5日午前4時半ごろ、天候悪化のため漕破を断念、同日午前8時ごろ、伴走船で伊野田漁港に到着した。出迎えの人たちが待つ伊原間公民館に移動し、盛大な歓迎を受けた。
記念事業期成会(粟国恒広会長)によると、サバニは平久保灯台の明かりが見えるところまで進んだが、波が高まるなどしたため危険と判断。5人が伴走船に乗り移った後、サバニは転覆した。
5人は4月から練習を重ねて本番に臨んだが、「久松から伊原間までたどり着くことは難しい。110年前の五勇士は偉大。決死の覚悟だったのだろう」(下地会長)と危険を伴う任務だったことを実感した様子。
伊原間公民館(多宇司館長)は実行委員会(根間建有会長)を結成して対応。八重山在宮古郷友会(松原英男会長)の会員や中山義隆市長らも加わって盛大に出迎え、「よく頑張った」とねぎらった。
粟国会長は「5人は命がけでこいだ。宮古島市長からのメッセージは次の機会に渡したい。今後も伊原間との交流を深めたい」とあいさつした。