知りたい、聞きたい、動きたい|。石垣市内の高校2年生10人が「島の高校生たちが平和について考えるためのプロジェクト」(島ぷろ)を立ち上げ、第1弾の活動として、左藤章防衛副大臣の来島で5月に表面化した石垣島への自衛隊配備計画の是非をテーマに、7月12日午後1時から市総合体育館研修室でディベート大会を開催することになった。現在、大会に向けて準備を進めており、メンバーは「まずは身近なところから学びたい」と意欲満々だ。
島ぷろは、議論を二分するような問題について単に賛成、反対と答えを出すのではなく、まずは双方の意見を聞き、メリットやデメリットを理解しながら建設的な議論をしていきたいとの思いから始まったプロジェクト。
リーダーは宮良ひかりさん(16)と島尻優楓さん(16)で、高校生平和ガイドとして活動する島尻さんがSNS(ソーシャルネットワークサービス)で情報を発信したり、友人らに伝えたりするうち、「優楓のいろんな活動をみて興味を持った」(宮良さん)と輪が広がったという。
「高校生だからこそできることをやりたい」「将来の夢は自衛隊員なので、いろんなことを知ったほうがよい」「自衛隊基地反対の風潮があるので、賛成派として参加したい」「ディベートをすればよい方向にいくのではないか」などと参加の動機はさまざま。
5月下旬から打ち合わせを重ね、内容を詰めてきた。
大会は、大人によるディベートで賛成・反対双方の主張を聞いたり、メンバーらがこれまで学んできたことを踏まえて討論したりする内容。大会までに自衛隊に関するアンケートも行う。
宮良さんは「この機会に島の高校生として島のことについて学び、将来の沖縄の平和に貢献していきたい」と意気込み、島尻さんは「高校生が島の問題について調べたり、いろんな意見を聞いたりしてまずは考えてみたい」と思いを語る。
メンバーの活動をサポートしている塾講師の刈田雅巳さん(35)は「そんなことに興味があるのと言われそうなテーマだが、彼らはそれをはね返す力があり、勇気がある。前向きで明るい」と話している。