【宮古島市】久松五勇士110周年を記念し、久松青年会の5人が当時のようにサバニで石垣までの漕破を目指す航海の出発式が4日、久松漁港で開かれた。地域住民らが多数参加し、「平成の五勇士」の挑戦成功と航海安全を願い、5人を見送った。順調に進めば、5日朝にも伊原間へ到着する予定。
久松住民によるサバニで石垣を目指す航海は久松五勇士周年の1985年にも行われ、成功している。
出発式では久松五勇士110周年事業期成会の粟国恒広会長が「久松五勇士の偉業をたたえ、後輩に受け継ぐことが私たちの責務」とあいさつ。来賓として参加した長濱政治副市長は下地敏彦市長から石垣市の中山義隆市長へのメッセージを5人に託した。
久松の獅子舞奉納や在沖久松クイチャー愛好会によるクイチャー、久松出身の下地勇さんによる歌などで激励を受けた5人は、大勢の地域住民らが見守る中、正午前にサバニに乗り込み石垣へ向け出発した。
久松五勇士とは、日露戦争中の1905年5月、日本海へ向け北上するロシア・バルチック艦隊発見の情報を、久松からサバニで電信施設のある石垣島へ渡り打電した5人の漁民の勇気をたたえる呼称。
(宮古毎日新聞提供)