八重山で年間150日以上農業に従事する40歳未満の青年農業者が2012年から増加していることが県営農支援課のまとめで分かった。14年は235人に伸び、青年農業者の定義が40歳未満となった1997年以降、最高となった。県全体でも12年以降、増加傾向を示しており、県八重山農林水産振興センター農業改良普及課は▽同年度からスタートした人・農地プラン(地域農業マスタープラン)に基づく県青年就農給付金などの支援効果▽地域ごとの人・農地プランの作成による就農者の実態把握―が増加の要因とみている。
青年農業者数の定義は1997年から、これまでの15歳以上36歳未満から15歳以上40歳未満に変更され、同年は101人。その後、増減を繰り返し、2008年から170人前後に増え、12年から190人台、13年は200人台となっている。14年は定義が18歳以上45歳未満に引き上げられて274人となり、40歳未満だと235人となる。
274人を経営類型別でみると、好調な畜産を反映して肉用牛が100人(36.5%)で最多。サトウキビ62人(22.6%)、果樹が39人(14.2%)。
独立・自営の農業経営を開始する原則45歳未満の青年農業者は、市町村策定の人・農地プランに位置づけられることが見込まれれば、年間150万円以内の青年就農給付金を受けられるというメリットがある。
13年度からは、新規就農者のほか後継者も対象となり、同課によると、八重山の受給者は後継者の割合が多いという。
一方、給付金は5年以内と限りがあることから、「給付金が切れた後の農業経営を定着させることが課題。この間に独立できるよう取り組んでいくことが重要になる」としている。