【与那国】2014年度の特定健診の結果、メタボリック症候群(メタボ)の該当者と予備群の割合が、男性で64.6%に上っていることが町長寿福祉課のまとめで分かった。全国を上回る県平均より12ポイント以上も高い。メタボは生活習慣病の発症リスクを高めることから、長寿福祉課は「深刻に受け止め」(小嶺長典課長)ており、メタボ解消対策の強化が求められそうだ。
腹囲が男性85㌢以上、女性90㌢以上で、三つの項目(高血糖、高血圧、脂質異常症)のうち二つ以上に該当するとメタボが強く疑われ、一つに該当するとメタボ予備群と考えられている。
男性のメタボ該当者は45.2%、予備群が19.4%、女性はそれぞれ16%、19.4%。男性は女性に比べ、20~39歳、40~49歳の若い世代でも該当者が多くなっているという特徴がある。
一方、石垣市のメタボ該当者と予備群の割合は男性で56・6%、女性で23.9%(13年度特定健診結果)、竹富町はそれぞれ40.1%、13.8%(14年度特定健診結果)となっており、与那国町が突出している。
琉球大学ゆい健康プロジェクトが2012年度のデータをもとにまとめた調査結果でも、女性を含めた町内の「肥満」の割合が高く、18.5~25が適正とされる体格指数(BMI)は30以上が18.1%で、石垣市の10.5%、竹富町の8.9%の約2倍、全国の4.6倍となっている。
町内のメタボや肥満について県八重山福祉保健所の大屋記子保健総括兼健康推進班長は▽飲酒▽野菜摂取量の少なさ▽運動不足|などを挙げ、「町を挙げて取り組まなければ解消されない」として全庁的な対策の必要性を指摘。
小嶺課長は「県内でもかなり目立っており、メタボ解消に向けた対策をとらなければならない。診療所とも連携して栄誉管理をやり始めており、来年度から本格的に手がけていきたい」と話している。
町は3日から国保加入者を対象にした2015年度特定健診をスタートさせており、チラシで「与那国町が危ない」「健診結果の数値で自分の健康状態を把握しよう」と受診を呼びかけている。