新港地区緑地公園で4日、口から釣り糸が垂れ下がっている猫を、石垣島しっぽの会(早川始代表)のメンバーが見つけた。釣り針についたえさを食べたとみられ、口元に約2㌢の釣り針が刺さっていた。同会が5日に捕獲し、動物病院で取り除いてもらった。
緑地周辺は釣りのポイントとなっているが、釣り針やえさなどを放置して帰る人が後を絶たない。釣り針は猫だけでなく人間にとっても危険。石垣市港湾課は「つり針 捨てないで エサの残りやゴミは持ち帰って下さい」と立て看板で呼びかけているが、マナーは改まっていないようだ。
しっぽの会によると、この猫は2013年10月に去勢手術を受けた際、肛門から釣り糸が出ているのが確認され、開腹手術で摘出したばかり。このときは釣り針ごと飲み込んでいた。発見が遅れていたら、致命傷になっていたという。今回は軽傷だったが、2度も釣り針の被害に遭った。
これまでにも別の猫が釣り針を飲み込んだり、足に刺さったりする被害が確認されている。
しっぽの会は「釣り人が冷凍サンマなどのえさをとられて腹を立てることもあると聞いているが、危ないものは捨てないでほしい。釣り針の放置による被害が後を絶たない。マナーの改善を強く望みたい」と呼びかけている。
緑地公園では石垣市が12年、関係団体と協力し、猫を捕獲して不妊手術を行う南の島の猫アイランド事業を実施。繁殖を防ぎ、同公園を一代限りの命を全うする場所としている。