石垣市消防本部の川平・伊原間両出張所で救急搬送業務が停止している問題で、3日夜、市健康福祉センターで開かれた市民防災訓練に関する課題検討意見交換会では、住民側から改善を求める意見が相次いだ。中山義隆市長は「なんとか(搬送)できる方法を考えて前に進めたい」と述べ、早急に対応策を模索する考えを示した。
吉原公民館によると、2日夜に地域住民の救急搬送があったが対応が遅く、仲松浩次館長は「助かる人間も助からなくなる。早急に改善してほしい」と訴えた。
元消防長で双葉公民館の前木秀靖館長も「市民サービスの大変な後退。救急救命士が増えて出張所に配置されてストレッチャーや酸素があるのに、待機せざる得ないストレスは大変なものだ」と改善を求めた。
中山市長は「法規的に(2人体制で救急車を運用することは)難しいかもしれないが、法律を守って命を守れなければ意味がない。これまでできていたことができなくなり、目の前で待たされているいら立ちの部分も感じている」と理解を示した。
そのうえで「最終的に3人体制にすればできるが、早めに対応できるようにしたい。それまではなんとか(搬送)できる方法を考えて前に進めたい」と述べた。