【西表】西表島のサトウキビは、豊作により予想収量が当初の8000㌧から9100㌧まで増加する一方、援農隊の不足や熱中症を懸念して休憩時間を長くとることにしていることから、1日の収量はこれまでの100㌧近くから85㌧まで減少し、西表製糖がサトウキビの搬入期限としている26日までに刈り取りを終えるのが難しい状況になっている。このため、西表島さとうきび生産組合は「残ったサトウキビを買い取ってもらえるよう竹富町に要請していきたい」(山城富正組合長)としている。
山城組合長は3日夜、町離島振興総合センターで開かれた西表製糖㈱(金城一夫社長)と竹富町農林水産課(田代仁課長)との意見交換会でこうした意向を伝え、田代課長は「皆さんの意見を持ち帰り、町長と話したうえで対応を考えたい」と述べた。
金城社長は「皆さんのサトウキビをすべて受け入れたいという気持ちはある。期限後の操業を要望する声が早めに出れば、対応できるよう努力したい」と話した。
生産者側からは「アルバイトが熱中症で亡くなったり、後遺症となった場合、誰が責任を取るのか。無理をさせることはできない」「夏植えなど次の作業がある。現段階で刈り取り作業をやめて、残ったものを町に買い取ってもらいたい」などの意見があった。
人材の安定的な確保という観点から「熱中症で倒れるなど過酷な作業というイメージがついてしまうと来年からアルバイトが来なくなってしまう」という懸念の声もあった。